2024年3月13日掲載

飯田吉郎氏が「審美インプラントの治療戦略」をテーマにWeb講演

クインテッセンス出版株式会社、第46回WEBINARを開催

クインテッセンス出版株式会社、第46回WEBINARを開催
 さる3月13日(水)、飯田吉郎氏(愛知県開業)によるWEBINAR#46「審美インプラントの治療戦略~成功へ導くレシピ~」(クインテッセンス出版主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。本セミナーは、飯田氏の著書『審美インプラントの治療戦略 成功に導く22のレシピ』の内容をベースに行われた。

 冒頭、飯田氏は、前歯部審美治療において低侵襲かつ高い予知性をもつ治療を行うことを念頭に置いており、治療計画をどのように立てていくかが重要だとして、抜歯即時埋入や待時埋入、そしてPET(Partial Extraction Therapy)の要素を取り入れたディシジョンツリーについて解説。まずは唇側骨の状態、その次に唇側骨の厚み、唇側根の状態をみて術式選択を行うと述べた。

 そして、抜歯即時埋入を行った15年経過症例(Recipe 1)を供覧し、中長期的には唇側歯肉の退縮が生じる可能性が高いことを知っておく必要があると説明した。また、Socket Shield Technique(SST)について、残置歯根片の形成法の違いによる分類を挙げながら詳説。その後、SSTを応用して抜歯即時埋入を行った症例(Recipe 2)を供覧し、歯根を残すことで即時埋入の安全性を担保できると述べた。一方で、SSTでは合併症が20%前後の割合で発生することや、テクニックセンシティブな面もあるとした。また、SSTをAlveolar Ridge Preservation(ARP)に応用してインプラント待時埋入を行った症例を挙げ、この手法により唇側組織の吸収が抑制できたと述べた。

 講演後の質疑応答では、抜歯即時埋入時の深度コントロールにはサージカルガイドを用いるべきかどうかについて質問が寄せられ、飯田氏は抜歯即時埋入時にはガイドの利用を推奨し、さらにできれば埋入までのフルガイドの使用を第一選択としてほしいと語った。

 なお、本Webセミナーの振り返り配信は、2024年6月13日まで購入が可能である。次回のWEBINAR#47は、きたる4月3日(水)、大谷一紀氏(東京都開業)を招聘し、「MIを考慮した修復治療~前歯部欠損症例に対するオールセラミック接着ブリッジの応用~」が開催予定である。両セミナーの申込みはこちらから。

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