目次
まえがき
第I章 歯科鋳造用合金――ますます進む品種の多様化
1 歯科用金属
2 歯科鋳造用合金の種類と性質
2-1 歯科鋳造用にはどんな合金が使われているか
2-2 歯科鋳造用合金として必要な性質は
3 金合金
3-1 タイプ別金合金
[1]規格
[2]組成
[3]物理的、機械的性質
[4]化学的性質
3-2 14カラット金合金
[1]規格
[2]組成
[3]性質
3-3 Low-Gold Alloy(10~14カラット金合金)
[1]組成
[2]性質
3-4 低カラット(8~11カラット)金合金
[1]組成
[2]性質
3-5 ポーセレン焼付用金合金
[1]組成
[2]性質
4 銀合金
4-1 銀-パラジウム-金合金(通称""金パラ"")
[1]規格
[2]組成
[3]性質
4-2 非貴金属添加銀合金
[1]規格
[2]組成
[3]性質
4-3 銀-パラジウム合金
[1]組成
[2]性質
4-4 ポーセレン焼付用パラジウム合金
[1]組成
[2]性質
5 非貴金属合金
5-1 ニッケル-クロム合金
5-1-1 クラウン・ブリッジ用ニッケル-クロム合金
[1]規格
[2]組成
[3]性質
5-1-2 ポーセレン焼付用ニッケル-クロム合金
[1]組成
[2]性質
5-1-3 床用ニッケル-クロム合金
[1]組成と性質
5-2 コバルト-クロム合金
5-2-1 床用コバルト-クロム合金
[1]規格
[2]組成と性質
5-2-2 ポーセレン焼付用コバルト-クロム合金
[1]組成と性質
5-3 チタンおよびチタン合金
5-3-1 純チタン
[1]規格(組成と性質
5-3-2 チタン合金
5-3-3 純チタンおよびチタン合金の将来性
6 その他の合金
6-1 銅合金
6-2 錫合金
6-3 アルミニウム合金
7 鋳造用合金のまとめ
第II 模型材――主として石膏について
1 模型材としての石膏
2 原料石膏と焼石膏
2-1 原料石膏
2-2 焼石膏
3 歯科用石膏の性質
3-1 歯科用石膏の規格
3-2 硬化時間(凝結時間)
3-3 硬化膨張(凝結膨張)
3-4 機械的性質
4 歯科用石膏の使用
5 その他の模型材(歯型材)
6 石膏の硬化現象を考える
第III章 鋳型材――低耐熱性から高耐熱性へ
1 歯型用埋没材とは――その定義と用途
2 鋳型材の分類
3 石膏系鋳型材
3-1 種類
3-2 組成
3-3 性質
[1]鋳型材に必要な一般的性質
[2]規格
[3]標準稠度と混水比
[4]硬化時間
[5]硬化膨張
[6]吸水膨張
[7]熱膨張
[8]熱収縮
[9]粉末度
[10]通気性
[11]熱伝導率
[12]耐熱性
[13]機械的性質
3-4 石膏系鋳型材の取り扱いと保存
4 リン酸塩系鋳型材
4-1 組成
4-2 硬化反応と加熱による反応
4-3 性質
[1]物理的性質
[2]耐熱性
[3]機械的性質
[4]性質のまとめ(石膏系との比較)
4-4 リン酸塩系鋳型材の取り扱いと保存
5 エチルシリケート系鋳型材
5-1 組成と調整法
5-2 性質
6 非シリカ系(超耐熱性)鋳型材
7 模型用鋳型材
8 その他の埋没材
8-1 ポーセレンインレー用埋没材
8-2 ろう付埋没材
第IV章 複印象材――寒天というコロイドの利用
1 複印象材の組成
2 コロイドの科学――寒天の構造と物性との関係
3 複印象材の性質
4 複印象材の取り扱い方
第V章 歯科用ワックス――原型材料として
1 歯科用ワックスの種類と用途
2 歯科用ワックスの成分
2-1 鉱物性ろう
2-2 植物性ろう
2-3 動物性ろう
3 インレーワックス
3-1 組成
3-2 性質
[1]インレーワックスとして必要な性質
[2]流れ(フロー)
[3]熱膨張率(thermal expansion rate)
[4]熱伝導率(thermal conductivity)
[5]応力緩和による変形
[6]まとめ
4 パラフィンワックス
4-1 組成
4-2 性質
5 その他のワックス
5-1 シートワックス
5-2 スティッキィワックス
5-3 紐状ワックス
5-4 仮床用ベースプレート
5-5 ビーズワックス
5-6 ユーティリティワックス
6 パターン用レジン
第VI章 材料のミクロ構造と物性――材料科学入門
1 原始の構造
2 化学結合
2-1 1次結合
[1]イオン結合
[2]共有結合
[3]金属結合
2-2 2次結合(分子間の結合)
[1]水素結合
[2]Van der Waals結合
2-3 各種結合力の比較
3 金属材料のミクロ構造と物性
3-1 金属の特性
3-2 金属のミクロ構造と性質の関係
4 無機材料のミクロ構造と物性
4-1 無機材料のミクロ構造
4-2 無機材料の構造と性質との関係
4-3 石膏の構造と特性
[1]硫酸カルシウム(石膏)の多形
[2]硫酸カルシウム(石膏)の構造
4-4 シリカの構造と物性
[1]シリカの結晶構造
[2]シリカの変態(多形)
[3]シリカの熱膨張性
5 有機材料のミクロ構造と物性
5-1 低分子材料の構造と性質
5-2 高分子材料の構造と性質
補遺 歯科のための金属学――金属学入門
はじめに
1 純金属
1-1 周期律表による金属の分類
1-2 金属の結晶構造と変態
[1]金属の結晶格子
[2]同素変態
1-3 金属の顕微鏡組織
1-4 純金属の物性的性質(Physical properties)
[1]比重(specific gravity)
[2]融点(melting temperature)
[3]沸点(boilign temperature)
[4]比熱(specific heat)
[5]融解熱(heat of fusion)
[6]熱膨張係数(coefficient of thermal expansion)と凝固収縮率(rate of contraciton during solidification)
[7]熱伝導度(thermal conductivity)
[8]弾性率(modulus of elasticity)
[9]色(color)
2 合金
2-1 合金(alloy)とは?
2-2 固溶体(solid solution)
[1]固溶体の分類
[2]合金元素の相互溶解度に影響する要因
[3]固溶体の一般的性質
2-3 金属間化合物(intermetallic compound)
[1]金属間化合物とは?
[2]性能
3 状態図
3-1 状態図(phase diagram)
3-2 てこの法則(槓杆の定理、天秤の法則)
3-3 冷却曲線(cooling curve)
3-4 固溶体合金の状態図――液体でも固体でも完全に溶け合う全率溶体の場合
[1]冷却曲線から状態図へ
[2]状態図から何がわかるか
3-5 共晶合金の状態図――液体では完全に溶け合い、固体ではまったく、あるいは一部しか溶け合わない場合
3-6 包晶合金の状態図――液体では完全に溶け合い、固体では一部しか溶け合わない場合
3-7 金属間化合物を生ずる場合
3-8 3元合金の状態図
3-9 不平衡凝固(nonequilibrium solidification)
[1]実際の合金組織は状態図と異なる場合が多いこと
[2]正常な凝固中の偏析(segregation)
3-10 固相変態の状態図
[1]共析反応(eutectoid reaction)
[2]固溶体からの析出(precipitation)
[3]規則-不規則反応(order-disorder reaction)
3-11 状態図のまとめ
4 金属の加工(working)
4-1 金属の凝固(solidification)
[1]過冷現象(supercooling)
[2]樹枝状晶
[3]柱状晶
[4]偏析(segregation)
4-2 金属の塑性加工
[1]塑性加工の種類と加工度
[2]塑性変形はどうして起こるか――転位について
4-3 金属の加工硬化(work hardening)
[1]加工による性質の変化
[2]加工による金属組織の変化
[3]加工硬化はなぜ起こるのか
4-4 回復(recovery)と再結晶(recrystallization)
[1]回復、再結晶による性質の変化
[2]回復、再結晶はどのようにして行われるか――点欠陥の働き
4-5 金属の加工についてのまとめ
5 時効硬化と熱処理
5-1 時効硬化(age hardening)
5-2 熱処理(heat treatment)
[1]熱処理の一般的操作
[2]熱処理の具体的方法
5-3 鋼の熱処理
[1]鉄-炭素合金の状態図
[2]鋼の熱処理の仕方
5-4 時効硬化と熱処理のまとめ
6 合金化と結晶粒の微細化
6-1 合金はなぜ硬いか?
6-2 結晶粒の微細化による硬化
7 金属の腐蝕(corrosion)
7-1 腐蝕の分類
7-2 水素置換型腐蝕
7-3 局部電流型腐蝕
7-4 酸化型腐蝕
7-5 変色
7-6 金属の腐蝕に影響する要因
[1]分極と腐食生成物
[2]不動態(passive state)
[3]作用限(耐酸限)の法則
[4]金属の表面状態
[5]保護被膜(protective film)
7-7 腐蝕のまとめ
おわりに
あとがき
索引