学会|2026年10月20日掲載

平野浩彦氏が「ライフコースから考える口腔機能管理――老年歯科医学の視点も含め」と題して登壇

第38回日本小児口腔外科学会総会・学術大会が開催

第38回日本小児口腔外科学会総会・学術大会が開催

 さる10月16日(金)、17日(土)、川越プリンスホテル(埼玉県)において「第38回日本小児口腔外科学会総会・学術大会」(星野倫範大会長〔明海大学歯学部口腔小児科学分野〕、川又 均理事長〔獨協医科大学医学部口腔外科学講座〕)が開催された。

 17日(土)には特別講演として、平野浩彦氏(東京都健康長寿医療センター)が「ライフコースから考える口腔機能管理――老年歯科医学の視点も含め」と題して登壇。平野氏は、近年、「口腔機能」そのものの発達を促すこと、維持・向上を図ることが歯科医療の重要な役割として位置づけられ、2018年度診療報酬改定で「口腔機能発達不全症」「口腔機能低下症」が保険導入され、歯科医療が疾病への対応に加え、口腔機能を支える役割を担うことが明確にされた、そして、口腔機能を「発達・獲得→維持→低下」というライフコース、つまり「育てる」「維持する」「低下を早期に抑える」でとらえるようになったと解説。そして、舌の汚れ、舌圧、咀嚼機能(食塊形成)、口腔乾燥、舌口唇運動機能・滑舌、嚥下(咽頭部への移送)、咬合力の7項目の検査のうち3項目が低下に該当すると口腔機能低下症と診断されるが、口腔機能低下症の有病率は、65~69歳の29.1%、75~79歳の42.9%、85歳以上の71.9%である、と述べた。

 また平野氏は、「噛みにくい→硬いものを避ける→口の機能の低下→噛みにくい」の負のサイクルが「摂取食品の多様性の低下→低栄養→サルコペニア(筋肉減少症)→フレイル→要介護状態」へとつながるという。この口腔機能低下は、口腔機能トレーニングにより改善するエビデンスが東京都健康長寿医療センターの調査で示され、一方で柏スタディでは、口の衰え(誤嚥性肺炎)と死亡率が相関していることも示されている、と述べた。

関連する特集