α-アミラーゼ
- 【読み】
- あるふぁ-あみらーぜ
- 【英語】
- α-amylase
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【意義・目的】でんぷんやグリコーゲンなどの多糖類のα-1、4グルコシド結合を加水分解する酵素には、α-アミラーゼとβ-アミラーゼが存在する。α-アミラーゼは膵液や唾液中にありでんぷんの消化を行う。β-アミラーゼは麦芽中に存在し、この酵素もまたでんぷんの加水分解を行う。
【検査法】Caraway法、Somogyi法、Blue Starch法および共役酵素法がある。
【正常値】血清130~400IU/l 尿200~1500IU/l(Blue Starch法)
【結果・評価】急性膵炎、慢性膵炎増悪期、耳下腺炎、肝・胆道疾患の際増加する。急性劇症膵炎、膵癌末期、Sjogren症侯群などでは低値を示す。またα-アミラーゼは歯槽膿漏・歯肉炎などの歯周疾患およびこれに伴う諸症状の緩解に用いる歯槽膿漏治療剤である。蛋白分解酵素が組織への透過性を亢進するのに対して、本剤は透過性を亢進しない点で作用機序を異にする。ムコ多糖分解酵素であるリゾチームより強い抗浮腫作用を示し、ブラジキニン拮抗物質を産生する。また、歯間に付着した食物残渣中のでんぷんを加水分解して糖を産生し乳酸菌数を増加させ、歯石沈着抑制作用を示す。これは歯石沈着予防副子下で起こる現象と類似している。1回1錠(30mg)1日3回ごと食後口腔前庭におき、噛まずに徐々に溶解させ使用する。