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α-アミラーゼ活性検査(唾液)

【読み】
あるふぁ-あみらーぜかっせいけんさ(だえき)
【英語】
examination of α-amylase actvity in saliva
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】唾液中のα-アミラーゼ活性を測定する。
【意義・目的】α-アミラーゼによりα-1、4グルカン(でんぷんなど)が分解されて生成される分解産物(マルトース、グルコースなど)がプラーク形成に関与していることから唾液中のα-アミラーゼ活性を測定することによりプラーク形成の活動度の検索が可能である。
【検査法】測定方法は多種であるが、ここではその中の1つである青色でんぷん法について簡単に述べる。除蛋白操作を施した唾液を蒸留水で40倍に希釈したものに青色でんぷん45mgとBSA3mgを添加し反応させる。この遠心上清の波長620nmにおける吸光度を測定しα-アミラーゼ活性とする。活性単位は37℃、1分間で1μMのでんぷんを加水分解する酵素力を1 unit(U)とする。
【正常値】健常者の全唾液中のα-アミラーゼ活性は82.3±118.6U/mlであるのに対し歯周疾患罹患者では154.5土153.4U/mlと増加している。
【結果・評価】歯周疾患罹患者の全唾液中におけるα-アミラーゼ活性は健常者よりも高く、その分解産物であるマルトースやD-グルコースも増加している。これらの分解産物はプラーク形成の関与因子であるといわれていることから唾液中のα-アミラーゼ活性の増加は間接的にプラーク形成を促進すると考えられる。