α-フェトプロテイン
- 【読み】
- あるふぁ-ふぇとぷろていん
- 【英語】
- α-fetoprotein、AFP
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【同】癌胎児性蛋白
【定義】胎児の肝および卵黄嚢内で産生される胎児性の酸性糖蛋白質のこと。
【意義・目的】AFPは原発性肝癌、ヨークサック腫瘍、肝炎、肝硬変、妊娠などで出現するので特異性はないが、腫瘍マーカーとしてスクリーニングに用いたり、これら疾病などの経過の指標、予後の判定にも役立てる。
【適応疾患名】腫瘍としては、肝芽腫、肝細胞癌、ヨークサック腫瘍、転移性肝癌など。炎症としては、乳児肝炎、急性と慢性の肝炎、劇症肝炎など。その他として、肝硬変、妊娠後半、先天性胆管閉鎖症、チロジン血症、末梢血管拡張性運動失調など。
【検査法】定性法として寒天ゲル内二重拡散法、免疫電気泳動法、免疫電気滲透法など。半定量法としては逆受身赤血球凝集法(RPHA)。定量法には一元免疫拡散法(SRID)、ラジオイムノアッセイ法(RIA)、エンザイムイムノアッセイ法(EIA)など。鑑別診断にはコンカナバリンA(ConA)およびレンズマメレクチン(LCA)を用いる方法などがある。
【正常値】検査法により相違があるが20mg/ml以下とする(RIA法、EIA法など)。
【結果・評価】血中AFPは肝芽腫、肝細胞癌、ヨークサック腫瘍などにおいて著明に増加するが、乳児肝炎でも著増する。まれには転移性肝癌が高い値を呈することもある。劇症肝炎回復期や肝硬変の患者の半数以上に中等度までの増加がみられるが、急性または漫性肝炎の患者でも頻度は低いが中等度以下の増加が認められる。悪性腫瘍は治療効果が有効であればAFP値が低下し、再発すればふたたび上昇する。異常胎児を妊娠していればAFPが上昇し、胎児が死亡していれば低値となるので妊娠経過の指標となる。また劇症肝炎の回復期にAFP値が増加し、経過とともに下降するので予後判定にも役立つ。