アルブミン・グロブリン比測定
- 【読み】
- あるぶみん・ぐろぶりんひそくてい
- 【英語】
- albumin globulin ratio
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【同】A/G比
【意義・目的】アルブミン量をグロブリン量で除した商のことであり、アルブミン量の低下、γ-グロブリンの増加の場合にA/G比として低値を示す。全身状態を把握するのに必須検査である。
【適応疾患名】日常分析の中で総蛋白との組み合わせで必ず行われるべき検査であり、感染症、慢性肝障害、特に肝硬変、悪性腫瘍、貧血、低栄養状態、膠原病、ネフローゼ症候群、多発性骨髄腫などにより低値を示す。
【検査法】最近では電気泳動法がもっぱら行われており、本法ではアルブミンとグロブリンが明瞭に分かれ、さらに後者はα1,α2,βおよびγに分画され、かつ操作が簡便であるため塩析法よりすぐれている。
【正常値】1.2(Tiselius法)、1.6~1.9(濾紙法)、1.6~2.4(セルローズアセテート膜法)。
【結果・評価】A/G比の動きは「正常範囲内」および「低下」が主であり、全身状態の良否を判別するのに鋭敏なよい指標となる。原因としては、アルブミンの体外、体腔内への喪失、蛋白質の供給不足、蛋白質異化の促進、合成障害あるいは免疫学的機序の関与など種々の要因があげられる。よって、A/G比が同一数値を示しても各種グロブリン分画濃度は種々の動きをみるので、その評価は必ずしも簡単ではない。