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LE細胞現象

【読み】
えるいーさいぼうげんしょう
【英語】
LE cell phenomenon
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【同】LE現象検査
【定義】SLE患者の血漿中にあるLE因子は自己細胞の核成分と反応する性質を有する。そのために白血球の核が変性崩壊し、これを正常成熟好中球が貪食し、球形均質無構造な封入体を有する物質、LE細胞になる。この細胞の出現とそれに付随する現象を、LE細胞現象といい、SLEの診断基準となる。
【意義・目的】検体血清におけるLE細胞の証明は、SLEの診断に有効であるが、PSS、RA、Sjogren症候群などの自己免疫疾患にも認められる。
【適応疾患名】全身性エリトマトーデス(SLE)、強皮症(PSS)、慢性関節リウマチ(RA)、Sjogren症候群など。
【検査法】直接法(凝血法)と間接法(ラテックス凝集反応)がある。
 直接法:患者静脈血5mlを20℃以上の室温に2時間放置(冷却不可)、2000rpm5分間遠心、血餅のみをすりつぶし漏斗を通してからもう一度遠心をして白血球層を除き塗抹標本し、Wright、Giemsa染色。
 間接法:患者血清0.2mlを健康人のヘパリン血より白血球層を除き、これと混和し直接法と同様に操作する。
【結果・評価】
直接法:基準値(-) SLE陽性率60~80%
間接法:基準値(-) SLE陽性率30~60%
 間接法は直接法に比べて感度が劣る。LE細胞は好中球の原形質内に、紅紫色に染色された球形の大きな封入体が存在する。そのために核は辺縁部に押しやられ濃紫色に染色されて認められる。