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塩化第2鉄法

【読み】
えんかだいにてつほう
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】フェニルケトン尿症(phenylketonuria、PKU)はフェニルアラニンをチロシンに転換するフェニルアラニンヒドロキシラーゼが先天的に低下するために、フェニルアラニンが血中に蓄積し、その一部はフェニルピルビン酸、フェニル乳酸、フェニル酢酸などとなって尿中に排泄される。塩化第2鉄反応はフェニルピルビン酸などを検出するのが目的である。
【適応疾患名】PKU、ヒスチジン血症、Oasthouse urine disease、ヒドロキシキヌレニン尿症で陽性となる。
【検査法】
 1)試験管法:尿5mlに5N-H2SO4 4滴を滴加混和後、10%FeCl3液4滴を混和し、10秒後に判定する。フェニルピルビン酸が存在すると緑色を呈する。
 2)試験紙法:反応部分にアンモニウム鉄(III)、一硫酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸と硫酸マグネシウムが含まれ、Fe3+はフェニルピルビン酸と反応して灰緑色の複合体を形成する。
【結果】痕跡はフェニルピルビン酸の8~15mg/dl、中等度は15~30mg/dl、強陽性は30mg/dl以上に相当する。