下垂体機能検査
- 【読み】
- かすいたいきのうけんさ
- 【英語】
- pituitary function test
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 下垂体の内分泌機能を調べる検査法で、間脳下垂体疾患の診断に用いられる。
下垂体は前葉ホルモン6種および後葉ホルモン2種を分泌し、それぞれ分泌過剰症および分泌低下症を起こす。前葉ホルモンはそれぞれ視床下部の調節支配下にあり、ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)、TSH(甲状腺刺激ホルモン)、LH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)はそれぞれ標的内分泌腺ホルモンによるフィードバック制御を受けているので、視床下部-下垂体-標的器官のどの部位の障害でも前葉ホルモンの分泌異常が起こる。したがって、下垂体機能検査は各ホルモン別の分泌予備能と障害部位(下垂体性、視床下部性)を検索するために行う。通常、刺激試験によりすべてのホルモンの分泌能を検査し、下垂体機能全体を把握する。
【検査法】
1.GH(成長ホルモン)系
1)分泌刺激試験
(1)インスリン刺激試験(ITT)
(2)アルギニン負荷試験
(3)グルカゴン負荷試験
(4)クロニジン負荷試験
(5)L-DOPA試験
(6)グルカゴンプロプラノール(G-P)試験
(7)GRF試験
2)分泌抑制試験
(1)プドウ糖負荷試験
(2)プロモクリプチン(CB-154)負荷試験
2.PRL(プロラクチン)系
1)分泌刺激試験
(1)TRH試験
(2)メトクロプラミド(MCP)負荷試験
(3)クロールプロマジン(CPZ)負荷試験
2)分泌抑制試験
(1)L-DOPA試験
(2)ブロモクリプチン(CB-154)負荷試験
3.TSH-甲状腺系
1)分泌刺激試験:TRH試験
2)分泌抑制試験:T3抑制試験
4.ACTH-副腎系
1)分泌刺激試験
(1)インスリン刺激試験
(2)CRF試験
(3)バゾプレッシン(LVP)刺激試験
(4)メトピロン試験
2)分泌抑制試験:デキサメサゾン抑制試験
5.LH、FSH系
1)分泌刺激試験
(1)LH-RH試験
(2)プレマリン試験
(3)クロミッド試験
2)分泌抑制試験
6.下垂体後葉機能検査
ADH分泌刺激試験
(1)水制限試験
(2)高張食塩水負荷試験
(3)ニコチン試験