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寄生原虫検査

【読み】
きせいげんちゅうけんさ
【英語】
parasitological examination
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
 原虫類は1個体が1細胞からなり、伝染性疾患を起こす。人体では小腸および大腸に寄生する。
1.小腸に寄生するもの
 1)鞭毛虫類Mastigophora:ランプル鞭毛虫Giardia lambria
 2)胞子虫類Sporozoa:イソスポーラIsospora belli、ヒト肉胞子虫Sarcocystis hominis
2.大腸に寄生するもの
 1)アメーバ類:赤痢アメーバ Entamoeba histolytica、ハルトマンアメーバEntamoeba hartmani、大腸アメーバ Entamoeba coli、小型アメーバ Endolimax nana、ヨードアメーバ Iodamoeba butschlii。
 2)メニール鞭毛虫 Chilomastix mesnili
 3)人エンテロモナス Enteromonas hominis
 4)腸トリコモナス Trichomonas hominis
【検査法】それぞれ糞便中に嚢子(シスト)を排出するので、嚢子の形態により鑑別する。
 1)塗抹新鮮標本:暗視野鏡検による。シストの判別にはD’Antoniヨウ素ヨウ化カリ液を点下する。
 2)集虫法
  (1)ホルマリン・エ一テル法(MGL法)
  (2)硫酸亜鉛遠心浮遊法により沈渣をヨウ素ヨウ化カリ液染色を行う。
 3)固定染色漂本:トリクロム染色法。