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矯正力の臨床診査

【読み】
きょうせいりょくのりんしょうしんさ
【英語】
examination of orthodontic force
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】歯の移動に最適な矯正力とは、歯の移動に伴う歯周組織の改造が最も効果的に行われる力のことであり、一般にはlight forceがこれに相当すると考えられ、各々の歯によってその値は異なる。Schwarzは毛細血管の血圧より大きくない力、すなわち、歯根表面1.0cm2に対し20~25gの力が理想的であるとしており、Jarabakは27.7~110g/cm2という値を示している。
【診査法】臨床的な矯正力の適否を決める参考としては次のようなことがある。
すなわち、矯正力が適当な場合、矯正力の働いている歯に、(1)自発痛がない、(2)打診に対して著しい反応がない、(3)著しい動揺がない、(4)歯または顎の位置が、治療方針に従ってある期間に変化していく様子が明瞭にわかること、などであり、これらの条件の1つでも満足されない場合、用いている矯正力が適当でないと臨床的に判断して大体違いはない。