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菌交代現象テスト

【読み】
きんこうたいげんしょうてすと
【英語】
opportunistic infection
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】 菌交代現象は、種々の原因により感染に対する抵抗性の低下した宿主の、通常は無害または弱毒と考えられている菌によって引き起こされる感染であり、この感染を明らかにすることは、治療を進める中で重要である。
【適応疾患名】 抗生物質などの薬剤を投与した時に目的とする病原菌に代わって、使用した薬剤に耐性を示す菌が体内(感染病巣やその他の部位)で増殖する。このように、感染が引き起こされる場合を、菌交代症という。これに、関係のある因子としては、細菌、抗生剤、宿主がある。
 宿主側の因子としては、白血病や悪性リンパ腫などの疾患、原発性、続発性免疫不全症、免疫抑制剤、ステロイド剤などの投与や放射線療法を受けている者、持続カテーテルや人工弁などの異物が長期間体内におかれている者、未熟児などがあげられる。
 たとえば、結核における抗結核薬の使用によるCandidaの肺・上気道での増加、赤痢、腸炎における抗生物質の服用により、耐性ブドウ球菌の腸管内での増殖などである。
【検査法】 血液、咽頭、便、尿の培養検査により総合的に判定する。
【結果・評価】 培養検査により、CandidaやKlebsiella、E.Coliの増加などの正常細菌叢の変動がみられる場合、菌交代症に罹患していると考えられる。