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クリオグロブリン

【読み】
くりおぐろぶりん
【英語】
cryoglobulin
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】血清を低温(0~4度C)で数日間保存すると、白濁しゲル化した沈澱物すなわちクリオグロブリンを認めることがある。この中にはIgG、IgM、IgAなどが含まれている。
【意義・目的】原因不明の場合本態性クリオグロブリン血症という。各種疾患時に認めた場合は、続発性クリオグロブリン血症という。抗原抗体反応で形成された免疫複含体が関与している。
【検査法】前記のごとき条件で血清中に白濁した沈澱物を観察した場合、これを冷却遠心し、上清をすててクリオグロブリンの沈渣を得る。これに冷却したリン酸緩衝液を加えて振盪混和し、再度冷却遠心する。この操作を繰り返すと洗浄され精製することができる。
【結果・評価】続発性の場合、次のごとき疾患で血中にクリオグロブリンが出現する。血液疾患では、骨髄種、マクログロブリン血症、リンパ性白血病、悪性リンパ腫、赤血球増多症などである。自己免疫疾患では、SLE、関節リウマチ、強皮症、筋炎、シェーグレン病、天疱瘡、潰瘍性大腸炎、サルコイドーシス、ベーチェット病、強直性脊椎炎、甲状腺炎などがある。感染症、肝疾患、腎疾患、皮膚疾患でも認められる。