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蛍光染色法

【読み】
けいこうせんしょくほう
【英語】
fluorochrome staining
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】蛍光色素とは、一定の波長の光線を当てることによって蛍光を発する染色剤であって、天然のものと合成されたものとがある。これらの蛍光色素は、種々の細菌、組織、細胞およびその構成成分と選択的な親和性を示すものがある。したがって、これらの色素は鑑別のために利用されている。
剥離細胞の細胞学的検査では、腫瘍細胞や幼若細胞は核酸の増加を来しているので、アクリジンオレンヂで染色を行えば、蛍光の増量によって普通の細胞と鑑別しやすくなる。また、ウイルスによる封入体の観察に用いられる。オーラミンとローダミンはマイコバクテリア(特に結核菌とI、II、III型非定型抗酸菌)の抗酸性組織の染色に使われる。
【検査法】
1)塗抹標本の固定、95%アルコールで1時間以上。
2)70%アルコール、50%アルコール、蒸留水、1%酢酸の順に各5回浸す。
3)蒸留水で水洗。
4)アクリジンオレンヂ液で5分間染色。
5)0.1M CaCl2液で1分間分別。
6)pH0.6リン酸緩衝液で3回洗い、同液で封入。
7)蛍光顕微鏡で鏡検。
【結果・評価】RNAは赤澄色の蛍光を、また、DNAは黄緑色の蛍光を呈す。