血液毛細血管抵抗測定
- 【読み】
- けつえきもうさいけっかんていこうそくてい
- 【英語】
- capillary fragility test
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【意義・目的】出血性素因の有無を知るために、皮膚表在性小血管毛細血管の抵抗を検査する方法である。
【検査法】陽圧法(Rumpel-Leede法):上腕部に血圧計をつけ、最大血圧と最小血圧の中間圧を5分間保持し、その後血圧計をはずして2分間放置し血流を正常に戻す。
あらかじめ検鏡用スライドにマジックインクで一端から4cmの所に直径2.5cmの円を描いたものを用意しておく。前記のスライドを前腕内面に押しつけ、円内にある出血斑をかぞえる。
陰圧法(Borbely法):直径2cmの小漏斗を患者の鎖骨下部の皮膚にあて、機械に付着の注射器で、水銀柱をみながら一定の陰圧を作用させる。
中央部約1cmの直径の円内に1分間に点状出血を1個以上生ずるに要した最低陰圧で毛細血管抵抗を知る。
【正常値】陽圧法(Rumpel-Leede法)は、点状出血4個以下(-)、5~9個(+)、10~19個(2+)20個以上および広範な出血(3+)。健常者でも(+)は30%いるとされているので注意して判定する必要がある。(2+)以上が病的。
陽圧法では、成人男子5個以下、成人女子10個以下であり、陰圧法では男子10~23cmHg、女子10~22cmHgである。
【結果・評価】血管壁抵抗が減弱し、血液凝固因子の障害を伴わない場合と、血小板の量的、質的異常で異常値を示す。陽圧法に比べ陰圧法ではきわめて限られた範囲の成績しか得られず、両者は必ずしも一致するとは限らない。