専門情報検索 お試し版

血漿総蛋白

【読み】
けっしょうそうたんぱく
【英語】
total protein、TP
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】血漿総蛋白値は多くの蛋白の集合の値であり、内容の変化が実際には臨床診断上重要である。しかし、全身状態を反映することから栄養状態、肝実質の障害の判定に用いられる。
【適応疾患名】浮腫、腹水、肝障害で尿蛋白出現の時には必須の検査である。
【検査法】体位運動で変化するので、早朝空腹時が望ましい。測定法によっては高脂血症の影響を著しく受けるので、外来通院時での採血には注意指導が必要である。現在、日常分析に使用されているのはビウレット比色法、屈折計法である。
【正常値】6.0~8.8g/dl
【結果・評価】
増加:脱水症、グロブリン合成の増加、特に多発性骨髄腫、リンパ肉腫など。屈折計を使用している測定法では高脂血症によりプラス誤差を与えるから注意する。
減少:蛋白合成の障害(肝実質障害、悪性腫瘍など)、蛋白質の供給不足(消化吸収障害、食事摂取量の不足)、蛋白質の漏出(蛋白尿、腸管よりの漏出、失血、外傷、腹水)、主としてアルブミン量を反映する場合が多い。