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血清総ビリルビン

【読み】
けっせいそうびりるびん
【英語】
serum bilirubin
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】ビリルビンは種々の形で存在するが、それらすべてのビリルビンを総ビリルビンという。ビリルビンの存在形として、従来、間接ビリルビンと直接ビリルビンとに分けられてきた。最近は、非抱合ビリルビン、抱合ビリルビン、δビリルビンに分けられる場合もある。
【意義】血清総ビリルビン濃度の測定は、黄疸の早期診断および鑑別診断に非常に役立つ。総ビリルビン濃度と直接ビリルビン濃度の差から、間接ビリルビン濃度がわかり、これら両者の濃度から、黄疸の原因を知る手掛りが得られる。
【適応疾患名】黄疸を起こす疾患が対象となり、黄疸症状の程度や黄疸の種類を知る指標となる。
【正常値】ヒト血清総ビリルビン濃度:0.2~1.0mg/dl
【結果・評価】
1)血清総ビリルビン濃度からみた黄疸の程度
1~2mg/dl:潜在性黄疸
2~10mg/dl:軽度の黄疸
10~20mg/dl:中等度の黄疸
20mg/dl以上:高度の黄疸
2)各種の黄疸と血清総ビリルビン濃度
閉塞性黄疸:不完全閉塞:10~15mg/dl、 完全閉塞:20~30mg/dl
肝細胞性黄疸:1~70mg/dl
溶血性黄疸:5mg/dl
以下のことがほとんどである。
付)小球性低色素性貧血、悪液質では、血清総ビリルビン濃度は減少する。