血清ムコ蛋白
- 【読み】
- けっせいむこたんぱく
- 【英語】
- seromucoid
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【意義・目的】血清ムコ蛋白はseromucoidとも呼ばれ、血清糖蛋白glycoproteinの範疇に属し、その10~15%を占める。血清ムコ蛋白は、α1、α2およびβグロブリン領域に見い出され、それ自体も均一なものではない。したがって、病態における血清ムコ蛋白の増減はそれらのglycoproteinの変動に影響される。
【適応疾患名】炎症性疾患、悪性腫瘍などで増量するが、肝硬変症およびネフローゼなどでは著名に減少し、種々の病態において特徴ある変化がみられる。
【検査法】血清ムコ蛋白は過塩素酸あるいはスルホサルチル酸に可溶で、測定法としてリンタングステン酸に沈澱する分画の蛋白成分(蛋白量、tyrosine量)あるいは糖成分(hexose量、hexosamine量)の定量が行われる。
【結果・評価】
増加:肝癌、膵癌、閉塞性黄疸、炎症性疾患、悪性腫瘍など。
低下:アルコール性肝硬変など。