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嫌気性菌感受性検査

【読み】
けんきせいきんかんじゅせいけんさ
【英語】
sensitivity  test  of  anaerobic  bacteria
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】口腔領域の歯性感染症の原因菌として、以前は黄色ブドウ球菌や溶血性レンサ球菌などの好気性菌が考えられていたが、近年の研究結果ではPeptococcus、Peptostreptococcus、Bacteroidesなどの嫌気性菌が検出されることから、これらの菌の抗生物質に対する感受性検査がクローズアップされるようになった。
【検査法】膿瘍からの材料の採取は原則として切開を加えず、使い捨ての滅菌乾燥注射器で穿刺、吸引する。検体を採取してから実際に検査にかかるまでの時間と保管状態が問題で、これにより検査結果が左右される。注射器中で酸素と触れる機会が少なく、実際の検査開始までの時間が短かければ、注射針の先にキャップをするか、ゴム栓などに突き刺して検査室に送る。検査まで長時間かかる見込みのときはトリプトケース・ソイ培地の入った運搬用密閉試験管(TSCポーターなど)に材料を移す。感受性試験には採取した膿汁などを検査用培地に直接塗抹する直接法とあらかじめ増菌、分離培養してから検査する間接法とがある。注射器をそのまま検査室に送る場合は直接法が可能だが、TSCポーターを用いる場合はそのまま増菌用培地となる。検査法につぎの2法がある。
1)日本化学療法学会標準法:培地はGAM寒天培地を用いる。抗生物質は100μg/mlから倍数希釈をして、各々寒天培地に混合する。対照として薬剤を加えない平板を作る。各平板に1白金耳の菌を画線し、ただちにCO25%のガスパックに入れ、37℃、24時間培養する。菌の発育を阻止した最小濃度をMICとする。
2)感受性ディスク法:培地はGAM寒天培地を用いる。平板上に菌液を1滴滴下し、コンラージュ棒で全体に均一に塗抹する。検査する抗生物質のディスクを置き、CO25%のガスパックに入れ、37℃、24時間培養する。ディスクに1濃度ディスクと3濃度ディスクがあり、前者はディスク周囲にできた阻止円の直径からMICを算出する。後者はディスクの周囲に1mm以上の阻止円を作った最も低濃度のディスクをMICとする。阻止円と投与量の関係も貼付されている。
【結果・評価】好気性の菌とちがって、酸素(空気)との接触時間によって、培養成績が影響を受ける。治療室から検査室へ送る条件も問題であるが、感受性試験そのものも、手際よく操作しないと、培養条件が悪くなる。