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口臭試験

【読み】
こうしゅうしけん
【英語】
halitosis examination
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【目的】口臭の有無やその種類を判定することにより原因をあきらかにするための試験。
【口臭の原因】口臭の原因は大別すると口腔内に原因があるものと、口腔以外に原因があるものとに分けられる。
1.口腔以外に原因があるもの
1)消化器系の疾患:食道・胃など消化器上部の疾患、たとえばそれらの部の悪性腫瘍など。
2)呼吸器系の疾患:副鼻腔、鼻腔、咽頭、気道、肺などの疾患、たとえば副鼻腔炎、慢性鼻炎、肺壊疽。
3)その他の全身性代謝疾患:糖尿病、悪性貧血など。
4)食品、薬剤の服用などによる:アルコール、煙草、ニンニク、ビタミン剤の服用・摂取など。
5)生理的なもの:空腹、妊娠、ストレス。
2.口腔内に原因があるもの
開放性の感染根管歯のほか口腔内の不潔による歯垢、義歯やponticの下、不良補綴物などの部分で歯垢が付着すると嫌気性菌が発育増殖し、発酵により代謝産物が産生され、これが腐敗臭の原因となる。このほか、神経性のものとしてノイローゼおよび自臭症がある。有臭成分としては蛋白質分解産物である揮発性硫化物としてのH2S、(CH32S、CH3SH(メチルメルカプタン)やアミン、インドールが、炭水化物分解産物としてのアセトン、アセトアルデヒド、アルコールなどである。これらのうちでもメチルメルカプタンの役割の大きいことが明らかになっている。口腔内の臭気の検出にはガスクロマトグラフィーが用いられるが、簡便な方法として近年呼気中に含まれるメチルメルカプタンを測定する検出器(プレスチェッカーBC-I(R)、而至歯科工業)が市販されている。