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甲状腺シンチグラフィ

【読み】
こうじょうせんしんちぐらふぃ
【英語】
thyroid scintigraphy
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】甲状腺に親和性のある放射性医薬品を投与して、シンチグラム装置で甲状腺を描画して甲状腺疾患を診断する。
【適応】放射線医薬品としてはNa131I、Na123I、99mTcO/4を使用する。甲状腺について、(1)位置の異常、(2)大きさと重量の測定、(3)形態と機能の同時検査。
【検査法】
1)前処置:131I、123Iを用いる場合には、甲状腺機能に影響する薬品や食品は1~4週前から摂取させない。ただし、99mTcO/4では不要。
2)放射性医薬品の投与:(1)Na13I、Na123I3.7~7.4MBq(100~200μCiをカプセルで経口投与。(2)99mTcO/437~111MBq(1~3mCi)を静注投与。
3)撮像開始時間:(1)Na123Iは投与3~24時間後、(2)Na131Iは投与6~24時間後、(3)99mTcO/4は投与15~60分後。
4)シンチグラムの撮像:背臥位で甲状腺をできるだけ検出器に近づける。撮像の範囲は、前頸部(頭部から胸骨上縁まで)、ときには上縦隔まで。
【評価】読影は甲状腺の位置、大きさ、形態、甲状腺内のRIの分布、甲状腺外部のRI分布について行う。正常甲状腺では、右葉、左葉、峡部、ときに錐体葉が描画される。長径は4~5cm、幅径は2cm程度で、全体として蝶形で、RI分布は均一である。異常像には陽性像(hot nodule)と陰性像(cold nodule)がある。陽性像を呈する代表的疾患はPlummer病である。陰性像の場合は高度の甲状腺機能低下、単純性甲状腺腫などがある。