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根管長測定法

【読み】
こんかんちょうそくていほう
【英語】
measuring of root canal length
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義】抜髄ならびに根管治療を行うに際して、正しい歯の長さを測定することは重要な作業の1つである。
【検査法】根管長測定法は、(1)手指の感覚による方法、(2)X線撮影による方法、(3)電気抵抗を測定する方法とがある。手指の感覚による方法は根管内にリーマー、ファイルなどを挿入していき、抵抗を感じた部位を根尖の狭窄部と考え、ここまでの長さを作業長とする方法である。しかしながらこの方法では、熟練を要すること、根尖部の太い若年者の歯やwide open apexの症例には応用困難であるとされている。
X線撮影による方法はリーマー、ファイルなどを測定針として根管内に挿入してX線撮影を行い、X線写真を参考にして根管長を測定する方法で、現在最も高頻度で使用されている。この方法は、X線写真上の根管長(CAD)、X線写真上の測定針の長さ(CAS)、実際の測定針の長さ(CRS)を計測し、実際の根管長(CRD)を比例式(CRD=CRS×CAD/CSA)で求める方法で、best法(該当歯の唇面に10mmのスチールピンを固定してX線撮影する)。Bregman法(20mmの探針を用意して根管内に10mm挿入してX線撮影する)、Ingle法(診断用X線像によって推定される根管長に対し、可及的にこの長さに合わせてX線撮影する)。Bramante法(種々の既製の測定針をIngle法に準じて挿入してX線撮影する)などの簡便法が考案されている。
しかしX線写真を参照する場合には、X線的根尖と生理的根尖(牢狭窄部)が必ずしも一致しないこと、X線の照射角度により写真像にばらつきが生じることが指摘されている。
電気抵抗を測定する方法は、根管内に測定針を挿入し、測定針が歯根膜腔に達したときの口腔粘膜と測定針との間の電気抵抗値はほぼ一定であるという原理を応用している。本法は非常に有効な方法であるが根管内の湿潤状態に左右されやすく、また機種によっても測定値のバラつきが大きいという問題点がある。
しかしながら最近では、出血状態や根管清掃剤などの存在する湿潤状態でも根管長が測定できる機種も開発されており、測定精度は益々向上している。以上の測定法はいずれも独立して行うものではなく、症例に応じて選択、あるいは併用して少しでも正確な根管長の決定に役立てるべきものである。