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根管の湾曲度検査

【読み】
こんかんのわんきょくどけんさ
【英語】
curvature test of root canal
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】 根幹処置中に歯の形態によって、トラブルの原因になるものに根管の湾曲がある。根管内の湾曲度を知らないで、根管処置をすると、根管内にステップ、レッジなどを形成したり、穿孔を起こしたりする。そのため、根管処置前に根管内の湾曲度を熟知しておくことが重要である。すなわち、根管治療、抜髄の前に、根管内の湾曲の程度、部位、方向などを知る必要がある。湾曲の度合いをIngleらは次の5つに分類している。【1】根尖付近の湾曲、【2】歯根の全体的な湾曲、【3】鎌形の湾曲、【4】著しい湾曲、【5】S状湾曲。
【検査法】 X線写真で根管の湾曲度を検査することが最も一般的である。グリッドを使用すると、その湾曲程度を量的に検査できる。臨床的な検査方法としては、リーマー、ファイルなどを根管に挿入して、その湾曲程度から、根管内の湾曲度を検査する。
【結果・評価】 根管が近心側または遠心側に湾曲しているときには、レントゲン写真でその湾曲度を容易に検査できる。しかし、根管が頬側または舌側に湾曲しているときは正放線投影では、その湾曲度を検査することができない。そのときは偏遠心または偏近心側から撮影する。臨床的な方法としての根管内にリーマー、ファイルを挿入する方法がある。しかし、これはこれらの器具を挿入後、取り出すとき、弾力性があるため、その湾曲度が多少小さくなることを念頭において検査すべきである。