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細菌塗抹検査(歯肉)

【読み】
さいきんとまつけんさ(しにく)
【英語】
smearing examination of bacteria(gingiva)
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】歯肉に付着したプラークを採取し、塗抹後、ギムザ染色などを行い鏡検することをいう。
【目的】歯周疾患のなかでも、特に特殊歯周疾患として取り扱われている急性壊死性潰瘍性歯肉炎(ANUG)の場合の鑑別診断に用いる。
【適応疾患名】歯周疾患、特に急性壊死性潰瘍性歯肉炎(ANUG)。
【検査法】歯肉の潰瘍部に付着したプラークを採取し、ギムザ染色を行い鏡検する。その方法は
1)塗抹(smearing):スライドグラスに常水を1滴とり、採取試料を混ぜうすく塗り広げる。
2)乾燥(drying)
3)固定(fixing):塗抹面に十分な量のメチールアルコールをのせ3分間作用させる(メチールアルコール固定)。
4)染色(staining):ギムザ氏液をたっぷりとスライドグラス上にのせ30分~1時間染色を行う。乾燥した場合は染色液を追加する。
5)水洗(washing)
6)乾燥(drying)
7)鏡検(microscopy)
という順序になる。
【結果】急性壊死性潰瘍性歯肉炎(ANUG)の場含は、スピロヘータ(Spirochetes)と紡錘菌(Fusiforms)が多数認められ、臨床症状とともに、鑑別診断の有力な手段となる。