酸性ムコ多糖類
- 【読み】
- さんせいむこたとうるい
- 【英語】
- acid mucopolysaccharide
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【定義】ヘキソサミン(hexosamine)を含有する多糖類をいい、ヘキスロン酸のカルボキシル基やヘキソサミンのエステル硫酸基によって酸性を呈する。
【意義・目的】酸性ムコ多糖類は結合組織の基質として水分やイオンの代謝に関与しており、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリンなどが知られている。Hurler症候群やHunter症候群など先天性ムコ多糖代謝異常症で増加することからこれらの疾患の診断に用いられる。
【適応疾患名】Hurler症候群、Hunter症候群、Sanfilippo症候群、Morquio症候群、Scheie症候群、Moroteaux-Lamy症候群などの酸性ムコ多糖蓄積症およびβ-グルクロニターゼ欠損症。
【検査法】酸性ムコ多糖類にはウロン酸(グルクロン酸とイズロン酸の総称)が含まれていることから、尿を検体とし、そのウロン酸をカルバゾール硫酸法で測定することにより定量する。
【正常値】グルクロン酸として3~6mg/day。
【結果・評価】適応疾患名であげた疾患でウロン酸の尿中排泄量は増加する。また生理的変動として小児ではウロン酸の尿中排泄量は年齢とともに増加し、ウロン酸/クレアチニン比は低下する。