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残余窒素

【読み】
ざんよちっそ
【英語】
nonprotein nitrogen, NPN
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【同】非蛋白窒素
【定義】血液または血清を除蛋白した液の含有窒素を残余窒素または非蛋白性窒素(NPN)という。尿素窒素(UN)、尿酸、クレアチニン、クレアチン、各種アミノ酸窒素、グルタチオン、ピリミジン、プリン体、インジカンなどが含まれる。
【意義・目的】NPNの成分の30~40%はUNが占め、NPN上昇は窒素上昇によって起こり、腎疾患の診断、病態把握にNPNの測定は欠かせないものであったが、近年各成分測定法が進歩したため、尿素窒素にとってかわられつつある。本検査法の繁雑性などから今日ではほとんど行われなくなっている。
【検査法】ミクロキエダール法micro-Kjeldahl’s method. 血清除蛋白液(タングステン酸またはトリクロロ酢酸で除蛋白)の有機物質中に含まれているすべての窒素を硫酸アンモニウムの形にまで化成(酸化湿性変化)させ、これを酸滴定する方法で最も信頼度が高いされている。
【適応疾患名】腎および尿路障害、重症肝障害。
【正常値】血清 20~30mg/dl、全血 25~40mg/dl
【結果・評価】低値(20以下)は、妊娠、多尿(尿萌症など)、高値(35以上)は腎疾患、ショック、脱水による乏尿、発熱、外傷、手術、運動などによる異化亢進の病態で見られる。