歯冠歯根比の検査(X線写真による)
- 【読み】
- しかんしこんひのけんさ(えっくすせんしゃしんによる)
- 【英語】
- crown-root ratio
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【意義・目的】 歯牙の切縁または咬合面から歯槽骨稜までの長さと、歯槽骨内に植立している歯根の長さとを比較した比率である。通常X線写真を利用して測られ、歯槽骨に植立している歯根の長さがクラウンやブリッジを行う支台歯の咬合力負担能力を決定する基準の参考となる。歯槽骨の高さが根尖方向に向かって吸収していくに従って、歯槽骨の外側の部分に加わるテコの作用が増大し、有害な側方圧を受けやすくなる。
【検査法】 歯牙の長径、すなわち根尖から切縁または咬合面までの長さならびに根尖から歯槽骨稜までの歯根長をでき得る限り正確に計測する必要があり、その方法としては口内法によるX線写真を利用する方法が簡便であり適している。その撮影法は実長に最も近似した長さが計測できるとされる平行法や、二等分面法およびその改良法が応用されている。また最近では通常のX線写真よりも鮮鋭度の高い、デンタルゼロラジオグラフィーなど電子X線写真法も利用されている。
【結果・評価】 歯冠・歯根比は支台歯に加わる咬合圧・咀嚼圧の負担能力を示す1つの指標である。ブリッジの支台として用いられる歯牙の理想的な歯冠歯根比は1対2の割合である。しかしながら、通常の臨床ではこのような高い比率はきわめて少なく、下回る場合が多い。現実的な比率は1:1.5とされている。使用可能な支台歯としては最低限1:1でなければならない。これ以下の場合は力学的に不利となる。支台歯の増員やポンティックの形態や大きさを変えることによって多少の延命効果を上げる方法も考えられるが、利用不可能となる場合が多い。