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歯髄の温度診

【読み】
しずいのおんどしん
【英語】
pulp thermal test
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【目的】健康な歯髄は20度C~45度Cの温度の範囲では反応を示さないが、象牙質知覚過敏症、歯髄疾患に罹患すると、この範囲であっても反応するようになることを応用して、歯髄の生死および病態(非可逆性炎と可逆性炎の識別)の診査、歯髄炎の発見などを行う診査法である。
【適応】生死が不明の患歯、歯髄炎、知覚過敏の有無。
【検査法】温度診には冷刺激試験と温刺激試験とがある。必要に応じてどちらか一方、または両者を併用して行う。
冷刺激には冷水、氷塊、エチルクロライド、ドライアイス、あるいはCCI2F2(パルパー)などが用いられる。
温刺激には加熱ストッピング(スモークドストッピング)が用いられる。電気診と同様対照として、反対側または対咬の同名歯、あるいは両隣在歯の診査を行い反応を比較する。CCI2F2では乾燥した歯面に、過熱ストッピングではストッピングの分離を良くするためココアバターなどの分離剤を塗布した歯面に5秒程度当てて反応の有無をみる。
注意)過剰な刺激を加えない、冷刺激による繰り返し試験では慣れを生じ不正確になりやすい。
【結果・評価】温度診は電気診に比べて歯髄の生死の判定の確立は低い。刺激を加えてから疼痛発現までの時間、および疼痛消退までの時間、疼痛の程度などから判定する。
生活歯髄が存在する場合、冷刺激、温刺激ともに反応する。温度診と電気診の両方に反応がみられない場合には歯髄は死滅している。歯髄充血では冷刺激によって健康歯髄よりも強い一過性の疼痛を発現する。
急性単純性歯髄炎では冷刺激によって、刺激を除去しても持続性の疼痛を示す。急性化膿性歯髄炎では温刺激によって、持続的な強い疼痛を生じ、このような反応は非可逆性の歯髄炎を示す。また急性化膿性歯髄炎の末期では、冷刺激によって、疼痛は緩解される。