ズダン黒B染色
- 【読み】
- ずだんくろびーせんしょく
- 【英語】
- Sudan black B stain
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【定義】脂肪細胞を含む組織に脂肪性色素をかけ、色素が脂質の中に溶け込む性質を利用して染色する方法の一種。
【目的】組織や細胞中の中性脂肪(トリグリセライド)や各種の類脂肪の存在を証明する。
【適応】組織および細胞中の脂肪、特に中性脂肪(トリグリセライド)の染色。
【染色法】
1)凍結切片または膜片標本を精製水で洗う。
2)50%エタノールで軽く洗う。
3)ズダン黒染色液に、室温で10~30分あるいはそれ以上入れる。
4)50%エタノールで軽く余分の染色液を除く。
5)流水中でよく洗う。
6)サフラニンまたはケルンエヒトロートで核染色。
7)水洗し、切片をグリセリン・ゼラチンなどで封入する。
(注):酸性溶液で固定し組織に固定液が多く残っていると、ズダン黒Bは分解し褐色となりpH4.0以下で、核蛋白質や酸性ムコ多糖類を染色することがある。また、ズダン黒Bは時間で染色性が変化するため、鏡検しながら行い、過染させないようにする。
【評価】中性脂肪およびリン脂質は鮮明な黒青色または黒色に染まる。かなり微細な脂肪滴もはっきり見える。