スパイログラム
- 【読み】
- すぱいろぐらむ
- 【英語】
- spirogram
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【同】呼吸曲線
【定義】スパイロメーター（呼吸計）を用いて肺から出入りする空気の量と速さを画いた曲線。
【目的】肺気量、努力性肺活量、1秒率、分時換気量、最大換気量、気流速度、気流量などの測定、以前はBenedict-Roth型スパイロメーターが用いられたが、最近ではオートスパイロメーターが用いられている。
【適応】術前および術後の呼吸機能検査。
【検査法】ここでは肺気量の測定法を述べる。
1）立体でなるべく楽な姿勢をとらせ、マウスピースを正しくくわえさせ、ノーズクリップをつけガス漏れのないことを確かめる。
2）しばらく安静呼吸を行わせ、安静呼気位が安定していることを確かめる。
3）「最後までゆっくり呼出して下さい」と指示し、呼出の終了を待つ。
4）呼出が終わったところで、「いっぱいまで吸って下さい」と指示を出し、吸入の終了を待つ。
5）吸入が終れば、「最後までゆっくり呼出して下さい」と指示し、呼出の終了を待つ。
【結果・評価】1回換気量は成人では400～600mlである。予備吸気量は肺活量の60～70％を占め、予備呼気量は約20％を占める。肺活量は年齢、性別、身長など個人的条件でかなり異なり、被検者の予測肺活量に照らして判定する。Baldwinらによる成人の肺活量予測式は次のとおりである。
男 （27.63－0.112×年齢）×身長（cm）
女 （21.78－0.101×年齢）×身長（cm）
予測値に対する測定値の割合を示すのが％肺活量である。％肺活量が低下して80％以下の場合は拘束性障害があるとみなされる。