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生検

【読み】
せいけん
【英語】
biopsy
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【同】試験切除
【定義】生体の組織や臓器の一部を切除して、病理組織学的検査を行うことをいう。
【目的】病変の確定診断、治療に際しての手術野あるいは放射線照射野の決定、および予後の判定を行う。
【適応疾患名】良性ならびに悪性腫瘍、嚢胞、慢性炎症性病変。
【検査法】
1)浸潤麻酔。採取部の周辺に注射を行い、病変内の組織には直接注射しない。
2)尖刃刀にて必要最小限の組織(小豆大以上)を紡錘形に切除する。特に悪性腫瘍の場合は病巣中心部の壊死組織を採取しないように注意する。また、上皮のみならず粘膜下組織を含み、一部筋層に達するぐらいの深さが必要で、いわゆる早期癌の確定診断に役立つ。
3)切除片を損傷しないように切除後は速やかに10%ホルマリン水溶液に入れる。
4)止血を十分に行い、縫合する。
【結果】一応確定診断を得ることができるが、悪性腫瘍の場合に、病理組織学的診断が臨床的診断と反する判定がなされたとしても、臨床症状あるいは経過から判断して、それに納得がいかない場合は、再度試験切除を行う。採取部位や方法により確定診断が得られないことがあるからである。