赤血球沈降速度測定
- 【読み】
- せっけっきゅうちんこうそくどそくてい
- 【英語】
- erythrocyte sedimentation reaction
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【同】血沈、赤沈
【定義】血液に凝固阻止剤を加え試験管に入れて直立静置すると赤血球と血漿に分かれる。この現象を赤血球沈降反応といい、その速度を現わすときには赤血球沈降速度という。
【意義】赤血球沈降反応は非特異的反応であり、一般には組織の破壊が病的に亢進している場合は促進するので疾病の経過、時期、予後判定に利用される。
【適応疾患名】炎症性疾患、伝染性疾患、特に結核症、悪性腫瘍。
【検査法】
1)測定法(Westergren法)は3.8%クエン酸ナトリウム0.4mlを入れた注射器中に1.6mlの血液を採取する。
2)内容をよく混和し、赤血球沈降速度測定用のピペットに(内径3mm、長さ30cm)目盛0まで吸い上げる。
3)赤沈測定用固定台に垂直に立て、弾力性のあるバネによりゴム柱上に固定し、静置する。
4)判定は1時間、2時間および24時間後の赤血球層の高さを読む。
【正常値】1時間値
男子:1~7mm
女子:3~11mm
【評価】正常値以上
20mmまで軽症。
20~50mmまで中等度。
50mm以上を高等の促進とする。
血沈促進を来す主な機序は炎症、組織の崩壊、血漿蛋白異常、貧血などである。