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線維素分解産物

【読み】
せんいそぶんかいさんぶつ
【英語】
fibrinogen and fibrin degradation products
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】線溶現象が発生した際に体内に生じたプラスミンは、フィブリノーゲンやフィブリンに作用しさまざまな分解産物を生ずるが、これらを総称してfibrinogen and fibrin degradation products(FDP)と呼んでいる。
【意義・目的】第一に病態生理上の意義がある。すなわち炎症の一現象として血液凝固線溶線溶系が関与しているか否かを明らかにすることである。第二は治療上の問題、すなわち抗凝固療法あるいは線溶療法の参考となる。
【適応疾患名】重症の感染症、血液疾患、肝疾患、腎疾患、脳血管障害などに適応される。
【検査法】(ラテックス凝集法):ラテックス粒子に抗ヒトフィブリノゲン抗体を感作される。FDPと高い親和性をもって凝集するので検体の何倍希釈まで凝集したかにより定量する。
【正常値】一般に血中では10μg/ml、尿中では0.1μg/ml未満を正常域とする。
【結果・評価】血管内の凝固や線溶活性が亢進する場合、前記の疾患に加えて、播種性血管内凝固症(DIC)、血栓症、ウロキナーゼ大量投与、蛇毒製剤の投与、手術後でも上昇する。