専門情報検索 お試し版

唾液腺シンチグラフィ

【読み】
だえきせんしんちぐらふぃ
【英語】
salivary gland scintigraphy
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【同】唾液腺イメージング
【意義・目的】99mTc-pertechnetate(99mTcO/4)は、甲状腺、胃粘膜、鼻粘膜などとともに唾液腺に強く集積され、導管から口腔に排泄される。この性質を利用して大唾液腺(舌下腺は通常顎下腺と区別できない)の大きさ、形、位置、機能などの異常を診断する。
【適応疾患名】本法に適応の禁忌はない。【1】唾液腺分泌異常。【2】Sjogren症候群の疑いの場合。【3】腫瘤性病変。【4】唾液腺の腫脹。
【検査法】1)前処置:検査の20~30分前にアトロピン0.6~0.8mg筋注(硝酸ピロカルピン20mg皮下注もよい)する。
2)99mTcO/4を成人で約185MBq(5mCi)静注。
3)低エネルギー用コリメータを用いたシンチカメラで、静注直後から背臥位で正面から1コマ2分で16コマの動態画像を撮像して集積過程をみる。
4)45分後に正面、左右側面3方向の集積画像を撮像、唾液腺の位置、大きさ、形態をみる。続いて、
5)唾液腺負荷(10%クエン酸やレモン汁などの経口投与)による排泄相を1コマ2分で8コマ撮像する。静注直後からの集積相の動態画像と排泄相の動態画像を検討して機能を診断する。
【評価】
1)限局強陽性像(hot spot):Warthin腫瘍、オンコサイトーマ。
2)びまん性陽性像:急性耳下腺炎、慢性再発性耳下腺炎。
3)集積低下:化膿性耳下腺炎、放射線被曝唾液腺。
4)両側全唾液腺集積低下:Sjogren症候群、サルコイドーシス。
5)腺腫大像:流行性耳下腺炎。
6)腺の偏位像:腺外腫瘍。