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唾液腺造影法

【読み】
だえきせんぞうえいほう
【英語】
sialography
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】大唾液腺の排泄管開口部を通し造影剤を注入しX線撮影を行う方法。
【意義・目的】単純X線写真では大唾液腺のような軟組織の状態が判定できないので、大唾液腺の排泄管の開口部にカテーテルなどを挿入し、逆行性に造影剤を注入する唾液腺造影法が用いられる。この方法により、導管の走行、形態、腺体部の陰影欠損、造影性および排泄状態を検査し、大唾液腺疾患の有無を判定する。歴史的には1904年Charpyが屍体のStenon氏管に水銀を注入しX線撮影を行った事が初めてで、日本では千葉大耳鼻科で、唾液腺造影像に対する正常像および異常像についての臨床的検討が行われた。当時油性造影剤のモルヨドールを使用していたためX線像はコントラストが良かったが、炎症性疾患では、造影剤の残存、唾液腺に対する為害性が問題となった。そこで可能な限り水性造影剤76%ウログラフィンなどを使用し、X線透視下で管系の適量(多くは0.5cc程度)腺系の適量(多くは耳下腺で1.5cc、顎下腺で1.2cc程度)のX線撮影を行う。撮影は側面を主とするが、腫瘍性変化が疑われる時は正面像を撮影するのが推奨される。
【適応疾患名】
 唾石症:唾石の位置、導管内か腺体内かと腺体の破壊の程度を知る。
 炎症:炎症の程度と腺体の変化の程度を知る。
 腫瘍:良性腫瘍か悪性腫瘍か。悪性腫瘍であると、中絶、断絶、漏洩が認められることがあり良性腫瘍であればball in handの状態を呈する。
 腫瘍の局在:腫瘍が腺体内にあるのか腺体外にあるのかを知る。また耳下腺腫瘍の場合耳下腺浅葉にあるか、耳下腺深葉にあるかを知り手術の手助けとする。
 自己免疫疾患の診断:Sjogren症候群の場合、唾液腺造影所見が診断基準の一項目になっている。