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唾液の粘稠度の検査

【読み】
だえきのねんちゅうどのけんさ
【英語】
viscosity of saliva
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】唾液の粘稠度は唾液中の糖蛋白質の末端基に関係があるといわれている。舌下腺唾液で粘稠度が最も大きく、顎下腺、耳下腺の順に小さくなる。また、唾液分泌速度の増加とともに粘稠度は低下する。安静時唾液では大きく、刺激唾液では小さい。採取された唾液は時間の経過とともに粘稠度が変化することにも注意しなくてはならない。
 唾液の粘稠度は齲蝕の発生、歯垢・歯石の沈着、さらに床義歯の維持などとも関係が深く、口腔の生理的機能ならびに口腔疾患の発現と深く関連する。
【検査法】唾液の粘稠度の測定には、垂直に置かれ、循環温水によって温められたU字管中を自然落下する速度を測るOstwald粘度計による方法、一定の圧力下で毛細管中を通過する速さを測るHess粘度計による方法、さらに、最近は共軸同筒システムの回転している測定カップが試料(唾液)を通じて測定ローターに生じる粘性トルクを利用する回転粘度計が使用されている。