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ツベルクリン反応

【読み】
つべるくりんはんのう
【英語】
tuberculin test
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】ツベルクリン(結核菌培養濾液精製物)を皮内注射すると、結核菌に感染した人は局所に発赤、硬結、水胞などが認められる。これは結核菌に対する遅発型のアレルギー反応で、結核症の診断、ならびに細胞性免疫度を知る上での必要な検査である。
【検査法】精製ツベルクリン(PPD-S)0.1mlを上腕部に皮内注射、48時間後に発赤の直径を計測し、硬結、二重発赤、水胞、出血、潰瘍などの状態を検査し判定する。発赤の長径4mm以下を陰性、5~9mmを疑陽性、10mm以上の発赤、硬結、二重発赤、水胞形成などを伴うものを陽性、強陽性とする。
【結果・評価】ツベルクリン反応は、陰性か疑陽性であれば結核菌未感染の有力な根拠となるが、陽性であったとしてもそれだけで結核症発病の根拠とはならない。それはBCG接種によっても本反応は陽性となり、日本ではBCGの普及によって学童以上の80%がツベルクリン陽性となっているからである。ただし青少年層では、初感染後、比較的短期間で発病する場合が多いので、ツベルクリン強陽性の場合は結核症の診断の根拠となり得る。