TEG
- 【読み】
- てぃーいーじー
- 【英語】
- Todaisiki Egogram
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【同】東大式エゴグラム
【意義・目的】交流分析(transactional analysis)における心的エネルギーの構造化の方法であるDuseyが考案したEgogramを、石川らが改良し質問紙法の1つとして開発したものである。心身症・神経症などの心理療法での応用はもちろんのこと、交流分析の性質上、教育や産業などの分野にも有用である。
【検査法】
1)対象者に特に条件はなく、基本的に文字が理解できればよい。適用は一様15歳以上の成人となっている。
2)質問紙の記入要領にしたがって、各項目に○、△、×のいずれかを記入する。質問は全部で60項目ある。
3)採点は、質問項目で記入されている○、△、×を○:2点、△:1点、×:0点とし、I~VIおよびQの各尺度の合計点を算出する。
4)各尺度の得点をプロフィール用紙にプロット(I~Vは男女別)し、次にI~Vを折れ線でつなぎ、TEG・プロフィールを作成する。
5)プロフィールのパーセンタイル50が各尺度の平均得点で、記入された各尺度のプロットの位置から得点の高低を判断する。
【結果・評価】I~Vの尺度は、人の心理構造をなす5つの自我状態を表わしている。すなわち批判的親の心(critical parent-CP)、養育的親の心(nurturing parent-NP)、大人の自我状態(adult-A)、自由な子供の心(free child-FC)、順応した子供の心(adapted child-AC)である。評価にあたっては、各尺度の高低だけでなく、プロフィールに表現されたエゴグラム曲線の全体的パターンから、現在の精神力動状態を認識し、人格特性を判断することが重要である。なお、VIは偏位尺度、Qは疑問尺度でありテストの妥当性を表わしている。VIについては、一般的に15点以下はまれで、10点以下の場合は採点結果に問題があり、Qの尺度が30点を超す人はまれであるとされている。