tooth size ratios
- 【読み】
- とぅーすさいずれしお
- 【英語】
- tooth size ratios analysis
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【定義】歯冠近遠心幅径の総和の上下顎の比率である。上下顎6前歯の比率であるanterior ratioと上下顎12歯の比率であるover all ratioとがある。
【目的】犬歯誘導の咬合関係となりうる歯牙素材か否か、第1大臼歯がAngle I級の咬合関係となりうる歯牙素材か否かを治療前に判定する。上下顎の歯冠近遠心幅径の不調和(tooth size discrepancy)があれば、その原因となる部位と量を分析し、これに基づき削合や補綴処置を行う。
【分析法】
1)上下顎前歯部の近遠心歯冠幅径の調和のみを扱ったもの。
2)上下顎前歯部の近遠心歯冠幅径の比率とoverbite%との関係を扱ったもの。
3)上下顎前歯部の近遠心歯冠幅径のの比率(anterior ratio)と上下顎12歯の近遠心歯冠幅径の比率(over all ratio)を扱ったものなどがあるが、我が国では日本人の歯牙の計測によって本橋らが分析表を作成し、臨床に使用されている。
【正常値】石膏模型上で上下顎左右中切歯から、第1大臼歯までのおのおのの歯冠近遠心幅径をキャリパスで計測し、計算する。日本人の値では、anterior ration(%)=下顎6前歯の歯冠近遠心幅径の総和(mm)/上顎6前歯の歯冠近遠心幅径の総和(mm)×100が78.09±2.19%、over all ratio(%)=下顎12前歯の歯冠近遠心幅径の総和(mm)/上顎12前歯の歯冠近遠心幅径の総和(mm)×100が91.37±2.10%である。
over all ratio、anterior ratioをそれぞれのグラフの横軸上に下顎歯の近遠心幅径の総和、縦軸上に上顎歯の近遠心幅径の総和をプロットし、その交点がover all ratio、anterior ratioの値である。これらの数値が平均値を中心に標準偏差内(±1S.D.以内)に入っていれば良好な咬合状態になりうる歯牙素材をもっていることを示す。もし上端にある細い線よりも上方にプロットされた場合は、下顎12歯(6前歯)の近遠心幅径の総和に比して上顎12歯(6前歯)の近遠心幅径の総和が大きすぎるか、あるいは上顎のそれに比して下顎のそれが、小さすぎるかのいずれかである。下顎の細い線よりも下方にプロットされた場合は、下顎12歯(6前歯)の近遠心幅径の総和に比して上顎12歯(6前歯)のそれが小さすぎるか、あるいは上顎12歯(6前歯)のそれに比して下顎のそれが大きすぎるかのいずれかである。
頭部X線規格側貌写真と連携させて抜歯部位を決定し、その抜歯部位での咬合関係を予測する。また、保持すべき欠損部の空隙の量、あるいは確保すべき空隙の量を算出することにも用いられる。