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動脈血ガス分析

【読み】
どうみゃくけつがすぶんせき
【英語】
analysis of arterial blood gases
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】動脈血を採血し、pH、O2分圧、CO2分圧を測定することによって、肺によるガス交換の評価と酸塩基平衡の評価を行う。最近では全自動の血液ガス分析装置が用いられる。
【適応】口腔外科手術患者の術前、術中、術後の呼吸不全ならびに酸塩基平衡の評価。
【検査法】1)採血に先立って、完全にシールされているガラス製またはプラスチック製シリンジ内の空気を追い出し、血液凝固を防ぐために、シリンジと針の死腔を1000単位/mlのヘパリンナトリウム液で満たす。
2)採血は橈骨動脈、足背部の動脈より行うが、頻回にわたって行う場合には足背部の動脈内にカテーテルを留置しておくと便利である。
3)採血する際、シリンジ内に気泡を入れないようにする。もし入った場合にはただちに追い出しシールする。
4)血液ガス分析装置に血液資料を注入すると測定値が表示される。
【正常値】pH:7.35~7.45
PaO2:100-0.4×年齢(臥位)Torr
     100-0.3×年齢(坐位)Torr
PaCO2:36-45Torr
HCO3-:24±2mEq/l
BE(base excess):0±2mEq/l
【結果・評価】O2とCO2が低いか高いかで、低O2血症、高O2血症、低CO2血症、高CO2血症と診断される。酸塩基平衡異常に伴う検査成績の変化は表に示す。