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トロンビン時間

【読み】
とろんびんじかん
【英語】
thrombin time、TT
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】血漿にトロンビン液を添加して凝固時間を測定する方法である。
 フィブリノーゲンの減少によりトロンビン時間は延長する。また、抗凝血剤による治療中の被検血漿および線溶亢進により抗トロンビン作用のあるFDP(fibrinogen degradation product フィブリノーゲン分解産物)の存在するときにトロンビン時間は延長する。また、フィブリノーゲンの分子構造でアミノ酸の配列の異常のある異常フィブリノーゲン血症およびある種の免疫グロブリンの異常増加、たとえば骨髄腫のような異常蛋白血症などのときに、フィブリンの重合が抑制されてトロンビン時間が延長することもある。
【適応疾患名】抗凝血剤治療。FDP、異常蛋白血症。
【検査法】37度Cで小試験管に血漿0.1mlを入れ、希釈トロンビン溶液0.1mlを添加してストップウォッチを始動させ、凝固時間を測定する。また、同時に対照の正常血漿についても同様に測定する。
【正常値】被検血漿÷対照正常血漿 秒
【評価】被検血漿と対照正常血漿のトロンビン時間の測定差が3秒以内であること。