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脳波検査

【読み】
のうはけんさ
【英語】
electro encephalography, EEG
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】脳の神経細胞集団の示す電位変動を電位を縦軸、時間を横軸として記録したものである。
【目的】脳の疾患の診断や機能的反応の検査として臨床応用される。
【適応疾患名】頭部外傷、脳腫瘍、てんかんなど脳の器質性疾患の診断。
【検査法】脳波記録装置(脳波計)により記録される。頭皮上に電極を装置した表面脳波が普通であるが、脳深部に電極を刺入して記録する深部脳波などがある。脳波は電位差の変動としてとらえられ、周波数、振幅と波形などの要素に分けられる。周波数帯はδ(0.5~3.5/sec)、θ(4~7/sec)、α(8~13/sec)、β(14~25/sec)とγ(26/sec~)に分類されδ波とθ波を徐波、β波を速波と呼ぶ。
【結果】脳波は年齢が進むにつれて規則性が増し、周波数を増大して徐波成分が少なくなり14歳ぐらいでほぼ大人のものと同じになる。個人差が大きい脳波は意識の状態により大きな影響を受ける。正常人、覚酔時ではα波とβ波を中心に構成され、内部的な刺激の少ない状態でα波が最もよく認められ、光や音の刺激、精神作用でα波が現れにくくなりβ波が著明になる。脳波所見から、てんかん、脳腫瘍、脳血管障害、脳炎、頭部外傷、内分泌疾患、小児の発達段階などの診断のほか脳死の判定に用いられる。