白血球数
- 【読み】
- はっけっきゅうすう
- 【英語】
- white blood cell count
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【意義・目的】流血中の白血球は、顆粒球、単球、リンパ球に大別され、さらに顆粒球は好中球、好酸球ならびに好塩基球に分けられるため合わせて5種類ある。白血球数とは、これら各種の白血球の数の増加により左右されるが、通常血液1mm3中の数を白血球数といい、各種の疾患に応じて、数の増減をみる。
【検査法・視算法】
1)白血球メランジュールの1の目盛まで血液を吸引する。
2)ただちにチュルク液を11の目盛まで吸引した後、メランジュールをよく振盪する。
3)メランジュールを垂直にして最初の2~3滴を捨て、ガーゼで先端を拭う。
4)次いで液を計算板に入れ100~200倍率で顕微鏡下に白血球を計測する。区画は、計算板の4隅の大区画で行い、その各々を平均し、100倍すると血液1mm3中の白血球数が得られる。
【自動血球計算法】希釈した血液にサポニンなどの溶血剤を加えて溶血させた後、自動血球計算器で測定する方法で多数の検体を迅速に処理でき再現性も良いことから現在では視算法に比し本法が広く応用されている。
【正常値】白血球数の正常値は年齢、測定法、その他生理的現象によっても異なるが、男女差はなく、5000~8000(平均7000)/mm3である。
【結果・評価】一般に白血球数が9000/mm3以上を白血球増多症、4000/mm3以下を白血球減少症というが、白血球増多症は、化膿性炎、白血病、ストレスなどでみられ、減少症は、顆粒白血球減少症、SLE、悪性貧血、再生不良性貧血、制癌剤やサルファ剤などによる副作用としてみられる。なお、前述の如く流血中の白血球は5種類に分類されるが、各々の疾患により増減する白血球の種類が異なるため、白血球百分率も併せて検索する必要がある。