ハプトグロビン
- 【読み】
- はぷとぐろびん
- 【英語】
- haptoglobin, HP
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【意義・目的】血清蛋白泳動でα2分画に含まれる血清蛋白の1種である。ハプトグロビンは遺伝的に電気泳動的性状よりHP1-1型、HP2-1型、PH2-2型の3型が知られている。これら遺伝型の分布は人種によって著しく異なり人類学的に大きな意義をもっている。またハプトグロビンは選択的にヘモグロビンと結合して(15万以上の分子量)腎糸球体から濾過されずその結果鉄が尿中に移動するのを防ぐ。さらにヘモグロビンによる腎尿細管の障害も防いでいる。
【検査法】一元放射状免疫拡散法single radial immunodiffusion method(SRID法)を行う。すなわち寒天に抗血清を溶解してプレート上にひろげ寒天が固化した後に一定量の抗原を入れる穴をあけて注入し、拡散反応させて形成されたリングの直径を測る。
【結果・評価】先天性無ハプトグロビン血症がある。体内感染や生後の感染ではHPの産生が亢進し増加することが診断に用いられる。後天性減少では溶血性貧血、急性肝炎、重症肝障害などがある。