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ピロカルピン試験

【読み】
ぴろかるぴんしけん
【英語】
pilocarpine test
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】副交感神経の末梢の緊張亢進の有無を評価するために行われる薬剤負荷による自律神経機能試験の1つ。
【目的】副交感神経を刺激する薬剤(コリン作業薬)であるピロカルピンを投与して現われる末梢神経の症状から副交感神経の緊張亢進の判定を行うことを目的とする。
【適応疾患名】自律神経失調症、自律神経不安定症
【検査法】1%塩酸ピロカルピンを成人で0.7ml(小児または50kg以下の成人の場合体重10kgにつき0.13mlを標準として投与量を決定)を皮下注射する。薬剤の投与前と投与後5分、10分、15分、20分……以後10分ごとに120分まで唾液量、発汗、脈拍、その他の副症状を観察する。
【判定】
1)唾液分泌の増加は注射後1時間以内に75mlを越える場合を陽性(注射後唾液を嚥下させずに容器にださせる)。
2)汗はどんどん流れるくらいの場合が陽性。
3)副症状は脈拍は20~30/分の増加、顔面紅潮、熱感、下痢、腹痛、流涙、尿意頻数など。
 以上の3項目のうち1つ陽性を(+)、2つを(2+)、3つを(3+)。この試験が陽性のときは副交感神経系の緊張亢進、または興奮性亢進があるとする。