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フェリチン

【読み】
ふぇりちん
【英語】
ferritin
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】フェリチンは分子量46万の水溶性蛋白質であり、また鉄結合組織タンパクとして、ほぼすべての動物細胞に存在し、肝臓、脾臓、骨髄および筋肉組織にあり、鉄イオンを貯蔵する役目を担っている。これまで組織のみに存在すると考えられていたが、血液中にも検出され、悪性腫瘍の病態を反映して敏感に変化することが判明した。腫瘍マーカーの1つとして注目されている。
【適応疾患名】悪性腫瘍、急性肝炎
【検査法】血清フェリチンはきわめて微量であるために、radioimmunoassay法(2抗体法、およびradioimmunometricassay)、または酵素抗体法により測定する。radioimmunometricassay法にI125-ferritin特異抗体をtracerとして用いる方法がある。
【正常値】250mg/ml以下である。正常人の血清フェリチン値は測定法により変動があるが、男性が女性の2~3倍の値をとる。この性差は10歳代から40歳代を通じ明瞭であるが、50歳代から男女共に上昇傾向を示し、女性は閉経後男性に近い値を示すようになる。
【結果・評価】一般的に臨床症状や他の検査を組み合わせることにより、悪性腫瘍と鑑別する。