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ベネディクト反応

【読み】
べねでぃくとはんのう
【英語】
Benedict reaction
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】糖尿の定性(半定量)および定量検査法の一種で、尿中のブドウ糖、ガラクトース、乳糖、果糖、五炭糖を検出するための第1次スクリーニングテストに用いられる。
【適応疾患名】糖尿病、腎性糖尿、および新生児期、乳児期に見いだされる先天性代謝異常症であるガラクトース血症、乳糖不耐性、先天性五炭糖尿症、遺伝性果糖不耐性、先天性果糖尿症などで陽性となる。
【定性検査法】試薬中の水酸化銅を尿糖で還元する原理を応用した方法。ベネディクト定性試薬(結晶クエン酸ナトリウム173gおよび無水炭酸ナトリウム100gを蒸留水800mlに加温溶解し、放冷する。この溶液に、結晶硫酸銅17.3gを蒸留水100mlに溶解したものを少量ずつ攪拌しながら加え、蒸留水を追加して1lとする)5mlに、尿8滴を加え、約2分間煮沸する。
【定性検査法の判定】糖が存在すればその量に応じて帯緑黄色から赤色の沈殿を生じる。沈殿の程度から次のように判定する。
陰性(-):無変化または少量の青白色~白色の混濁(尿酸塩・リン酸塩)
弱陽性(+):緑色に混濁、少量の黄色沈殿。
中等陽性(2+):やや多量の黄色~橙色の沈殿。
強陽性(3+):橙色~赤色の沈殿。
【定量検査法】定量試薬(硫酸銅・無水炭酸ナトリウム・K‐フェリシアナイド試薬)を加熱煮沸させながら希釈尿で滴定する方法で、微黄色の反応終末点に至るまでの使用尿量から還元糖量を求める。