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ペルオキシダーゼ活性検査(唾液)

【読み】
ぺるおきしだーぜかっせいけんさ(だえき)
【英語】
peroxidase activity(saliva)
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】ペルオキシダーゼは、唾液が示す抗菌作用の一端を担う酵素であり、その作用は口腔の細菌叢を特徴づけている。したがって、生理的な口腔環境を維持する能力を知るための検査となり得る。
【意義・目的】ペルオキシダーゼは過酸化水素の存在下で種々の物質を酸化する反応を触媒することによって抗菌性を発揮する。唾液(腺)、白血球、赤血球、微生物などに由来するが、唾液のものは抗菌・解毒作用に基づく生体防御作用に関与している。
【検査法】従来は、ベンジンを用いるMcJunkin法や佐藤・関谷法などが用いられていた。しかし、ベンジンの発癌性のために1972年以降は、ベンジンを用いないペルオキシダーゼ染色法が試みられている。
 Fluorence誘導体を用いる方法として、稲垣らの原法および重松の改良法がある。その他に、Carbazol誘導体を用いるKaplow変法、Naphthol誘導体を用いる方法、4‐アミノアンチピソンとナフトールを用いる方法、Platelet perox-idaseの検査法がある。
【結果・評価】本法は、白血球のペルオキシダーゼ検査として、骨髄性とリンパ性白血病の鑑別に用いられている。歯周病領域では、ペルオキシダーゼ活性が弱い場合、歯周病に対する防御機構に欠陥があるとみなす。しかし、日常の臨床検法としては利用されないであろう。