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マロリーアザン染色法

【読み】
まろりーあざんせんしょくほう
【英語】
Mallory Azan stain
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】組織中の種々の膠原線維の鑑別に用いられる特殊染色法である。
【検査法】
1)固定 : ヘリィ液、ツェンケル・ホルマリン液が最も良いが、ブアン、カルノワ液でもよい。ホルマリン固定標本は脱パラフィン後に媒染剤を使用すれば染色性は良くなる。
2)キシロールおよび100~70%アルコールで脱パラフィンを行う。
3)水洗し、蒸留水を通し水になじませる。
4)0.1%アゾカルミンG液を56~60℃の恒温槽内で45分から1時間染色した後、室温で冷やしながら5~10分間染色する。
5)軽く水洗する。
6)90%エタノール1000mlとアニリン1mlを混ぜたアニリン・アルコール液で核が際立つまで分別する。
7)96%エタノール100mlと氷酢酸1mlを混ぜた酢酸アルコールで1分間洗う。標本が赤すぎたら6)へもう一度戻す。
8)軽く水洗し、蒸留水を通す。
9)5%リンウオルフラム酸水溶液に1~3時間つけ、結合組織を脱色する。
10)軽く水洗する。
11)アニリン青、オレンジG、酢酸混合液で1~3時間染色する。
12)、13)、14)軽く水洗し、96%エタノールで分別し、100%エタノールで脱色したのち透徹、封入する。
【結果・評価】膠原線維、細網線維は深青色に。神経膠、神経細胞は赤紫色に、筋繊維は赤色に、硝子軟骨基質は青~桃色に、粘液は淡青色に、赤血球は深紅色に、核は赤色に、細胞質は淡赤色に、細胞内顆粒のうち好酸性のものは赤色に、好塩基性のものは青色に、好中性のものは赤紫色に染め分けられる。